室町時代、駿河守護に任じられた今川氏によって今川館が築かれ今川領国支配の中心地となっていた。桶狭間の戦いで織田信長に敗れた今川氏は、その後衰退していき、1568年8永禄11年）、武田信玄の駿河侵攻にて、今川館は消失した。武田氏滅亡後、徳川家康の所領となり、1585年（天正13年）から駿府城は近世城郭として築城し直された。
江戸時代に入り、徳川家康が徳川秀忠に将軍職をゆずり、隠居先として駿府城に入った。徳川家康はその後も大御所と呼ばれ政治的影響力を持ち続けおり、駿府城は天下普請によって大修築が行われ、天守台は、石垣上端で約55m×48mという城郭史上最大級の規模であった。明治に入り
現在は二ノ丸南東の巽櫓（たつみやぐら）、東御門（櫓門）、ノ丸南西角に坤櫓（ひつじさるやぐら）、および続多聞櫓が伝統的工法によって復元された。内部は資料館となっており見学することができる。